橋下徹大阪府知事がきのう9日、平松邦夫大阪市長と大阪のあり方を巡って公開議論を行った。いつものごとく威勢のいい橋下知事だが、〝足元〟は意外に不安定だという。その理由は......
9日の公開討論で、橋下知事は持論をとうとうと述べた。「市と府が割れていることが大阪全体の都市力を弱めている」。橋下知事の考えは、大阪市と大阪府は一体化しなきゃいけない、大阪市は解体して大阪府と一緒になって「大阪都」にしようというものだ。一体化すれば市と府の二重行政が解消されるという。
これに反論しているのが平松市長で、「今の制度でも市と府が力を合わせることはできる」。市長は一体化することで費用が増える部分もある、必ずしも行政改革にならないと主張する。
議論は結局平行線に終わったが、大阪府民の人気は圧倒的に橋下知事の方にある。
「橋下知事の人気はそのタレント性にある。多くの府民に『橋下知事が何をしましたか』と問うてみると面白い。ほとんどの人は橋下知事が最近は何をやった具体的に言えないと思いますよ。当選1年目に予算をカットした印象は残っているとは思いますが」(府政を取材する記者)
橋下知事は2年目以降、行政のトップとしてより政治家としての活動に力を注いてでいるように見える。府議、大阪市議らが参加している地域政党「大阪維新の会」代表として大阪政界に地歩を固めつつある。
「橋下氏に府議や市議が寄ってくるのはその人気にあやかってのところも大きい。橋下氏にを敵に回しては選挙は勝たれへんと思うてるんやろ」(大阪府政関係者)
現に維新の会の候補はもっか、5月と7月の大阪市議選(いずれも補選)で2連勝中だ。
「橋下代表は来春の統一地方選に照準を合わせています。ここで維新の会候補が大勝利を収めれば、来年末の大阪市長選に平松市長を破ることのできる候補を自信満々で立てられる」(前出の府政関係者)
問題は資金だ。9月には会の資金集めパーティーを初めて開いたが、全然足りない。
「維新の会は関西財界に支援を願いたいところですが、これがダメ。関経連の下妻博会長(住友金属工業会長)が橋下さんとソリが合わない。もっとはっきり言えば下妻さんは橋下さん嫌いで、むしろ平松市長びいきなんです。もちろん下妻会長も表立って旗幟を鮮明にはしませんがね」(経済部記者)
関西経済界のトップの覚えめでたくないとなると、橋下代表もやりにくい。資金不足が維新の会=「橋下新党」の弱点となるかもしれない。
