小沢一郎VS菅直人。元をたどれば、「影の総理」である仙谷由人幹事長の小沢排除が引き金。しかし、どうして小沢と仙谷は犬猿の仲なのか。その理由は......
民主党を真っ二つに割る2人、小沢と仙谷。代表選は菅が小沢の一騎打ちだが、菅は仙谷の傀儡(かいらい=操り人形)のようなもので、実質は仙谷と小沢の権力闘争だ。さて、ここで疑問。なぜ小沢と仙谷は互いに蛇蝎のように嫌い合うのか。答えは17年前にさかのぼる。
1993年。小沢はこのとき自民党竹下派の実力者。一方、仙谷は旧社会党の当選1回生の新人議員。当時、政界は前年の92年に発覚した東京佐川急便の5億円ヤミ献金事件を引きずり、揺れていた。献金を受けた当事者で、自民の最高権力者である金丸信副総裁が辞任したものの、それでも社会党の追及は緩まることはなく、年が明けて93年、小沢にも飛び火しそうな勢いだった。
この時、当選3年目の新人議員ながら弁護士の経歴を買われて、社会党のヤミ献金追及チームを引っ張ったのが仙谷だった。反対に竹下派で防戦に苦慮していたのが小沢一郎だった。
仙谷はある日、記者から「小沢さんの旗色が悪いですね」と言われて、うれしかったのだろう。つい本音が出てしまったのか、こう答えた。
「こっちは調査するプロ(弁護士)だよ。彼(小沢)は東大に2度も落ちて慶応、司法試験にも通らなかった。僕は東大法学部の3回生の時に司法試験に通ってるんだ。そんなヤツに負けるわけがないだろう」
小沢は人づてに仙谷のこの発言を耳にし、激怒したという。
小沢に詳しいジャーナリストがこう言う。
「小沢は嫉妬深い、執念深い。自分の敵とみなしたヤツ、自分を裏切ったヤツは絶対許しはしない。たとえ相手が謝罪しようとずっと根に持っている。彼の師匠である田中角栄は敵は徹底して潰した。それをそのまま踏襲しているのが小沢なんです」
17年の歳月をかけて雌雄を決する小沢と仙谷。軍配は果たしてどちらに上がるのか。
