「消費者金融などから過払い金を取り戻せることができる」と、TVなどでCMをバンバン流している大手司法書士事務所「アヴァンス法務事務所」(大阪市中央区、以下ア事務所)が無資格の職員に債務整理の交渉させていた疑いが出てきた。大阪弁護士会が大阪府警に告発したことで分った。
合法的な債務整理は弁護士か司法書士しかできず、もしア事務所の一件が本当なら弁護士法違反(非弁活動)に触れる。
告発状などによると、ア事務所の職員らは2007年12月~08年6月、消費者金融に多額の借金がある女性客の債務交渉について資格がないにもかかわらず相談を受け、33万円の報酬を得た。女性は300万円の借金で自己破産を希望していたが、職員が同社在籍の司法書士の名刺を渡して、「過払い金を返済にあてれば借金がなくなる」と過払い金交渉を勧めた。
その後、女性は司法書士とは1度も会わず、毎月の返済能力を超える支払契約を勝手に結ばれ、150万円もの借金が残ったという。
ア事務所は「職員は認定試験に合格した司法書士の指示を受けている。適正な業務を行っている」と違法性はないと反論している。
気になるのは同事務所に元消費者金融の職員が複数雇われているという点だ。
過払い金交渉を手がける、ある司法書士がこう話す。
「元消費者金融の職員を司法書士事務所が雇ってはいけないということはない。実際、消費者金融にいた職員は消費者金融のやりくちや同業種との〝交渉〟に長けている。落とし所も知っている。ただ倫理的にどうかと問われると好ましいことではないかもしれないですね」
消費者金融ならまだましだが、もっとタチの悪い連中が最近、司法書士事務所に出入りしているという話もある。
「元闇金の連中ですよ。彼らは『もう闇金は警察から目を付けられていてアカン。債務整理なら確実にもうかる』といって、司法書士に客を紹介する下請をしている。。客は自分のところの元客だったりするし、大手消費者金融の無人契約機やATMの前で返済などに来る人に絞って『この客は過払い金交渉ができる』と見定めて、『過払い交渉をしませんか』と声をかけて〝客引き〟してるんですわ」(元闇金の関係者)
消費者金融どころか闇金の人間が債務整理や過払い金交渉に乗り出しているとは、まさにマッチポンプだ。
「TVや広告業績の悪い大手新聞は今、司法書士事務所が広告を大量に出してくれる大スポンサーなので、今回のアヴァンスの件はマスコミは果たして取り上げるでしょうか疑問ですね」(前出の司法書士)
