あるときは踊り子、あるときはライターと、自由自在に生きるヨーコ姐さんのちっちゃなことかもしれないけど、とっても大事な話。
(ライター・ヨーコ)
今回は本を紹介。
中学校を3ヶ月でドロップアウトしたバカ女。
最終学歴小学校卒のストリッパー兼ライター、ヨーコが贈る、
バカでも読める、バカの書評です。
青木皐著 「ここがおかしい菌の常識」(集英社文庫)
ある家族の一家団欒の風景。リビングでゴロ寝してテレビを見ている父親。母親は本を読んでいる。弟はプレステに夢中で、姉は彼氏にメールを送っていた。
"
お父さんはかなりくつろいできて、プーッと一発放つ。お母さんも負けずにプーッとやる。(中略)お姉ちゃんが「臭いっ! 」といった瞬間、お父さんの大腸菌はもうすでにお姉ちゃんの鼻の穴についている"
そう、大腸菌とはウンコのかけら、ウンコの超微粒子......。オナラの臭いを感じた瞬間、私たちは他の人のウンコのかけらを思いっきり吸い込んでいるのである!
ま、マジっすかーーーーー!! と叫んでしまうような、細菌のお話がこれでもかと続いていく。
ウンチを拭く時にトイレットペーパーが破れ、指にウンチが付いた時。必死で手を洗った経験は誰にでもあるだろう。だが、トイレットペーパーに何も付かず、綺麗にお尻を拭けた様に見えても、実はその手に大腸菌がわんさかとくっついているのだと著者はいう。
"世の中には、さまざまな実験をしている人たちがいるもので、普通のトイレットペーパーを重ねてお尻を拭いたときに、何枚目の紙まで菌がついているのか、調べた結果がある。(中略)紙を重ねて圧力をかけたところに人工ウンチ汁を落としていき、紙一枚ずつ菌がいるかどうかを見ていく。その結果は、じつに36枚目にしてはじめて菌の姿が見つからなかったというものだ"
36枚も紙を重ねないと、ウンコ汁は私の手に付着するということか......。そんなことしてたら、トイレットペーパー代がいくらあっても足りんがな! トイレも詰まるがな!
そして私はふと思う。全世界の人々が衛生のために、36枚重ねにしたトイレットペーパーでケツを拭き始めたら、世界中の森林は伐採し尽くされ、酸素のなくなった地球で人類は滅亡に至るだろう。なんてこった!! 手にウンコついたって、いいよ、もう。
まあ、そんなワケで人間ちゅーものは常に大腸菌に囲まれて暮らしておる。他人のウンコのかけらを吸い込み、トイレの便座やドアノブからウンコのかけらをうつしうつされ、そうやって人間というものは徐々に抵抗力を養っていくワケだが、その大腸菌の存在というものは私たちの想像を遙かに超え、高濃度で生活の中に存在しているらしい。
〝そうすると、オナラの出る肛門を覆っているパンツというのは、大腸菌をはじめとする腸内細菌だらけということになる。パンツを毎日取り替える必然は、ここにあるのだ。つまり、裏は汚れてないから一日はいたら裏返す、というのではまったく意味がない。(中略)同じパンツをずっとはいていると、2日目にはパンツのどの部分からも大腸菌が検出され、3日目ともなるとそれが広がって、シャツの胸あたりまで汚染される〝
ぐああああああ!! ワシらはウンコ汁や気体ウンコの中で生きていたのかっ!
巷に氾濫する抗菌グッズも万能ではない。その殺菌作用である金属イオンが菌を殺すには時間がかかり、皮脂で皮膜を作ってしまうと抗菌作用は激減するのだという。
大腸菌だけではなく、他の危険な菌ともうまく共存し、付き合う方法をこの本は驚愕のエピソードと共に詳しく書いてある。潔癖症の人に嫌がらせ目的で読ませたい一冊だ。
(編集部から)
菌といえばこんな本も。マンガです。
「もやしもん」(石川雅之 講談社)
