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バイオラバー薬事法違反事件 「がんに効く」は信用できるか?

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 大阪の素材メーカー山本化学工業(山本富造社長)が開発した高速水着の素材「バイオラバー」を使った健康用品を「がんに効く」として、同社の関連会社の社員ら3人が薬事法違反の疑いで京都府警に逮捕された事件。

 3人は4月、京都の関連会社で開かれた説明会で「バイオラバーはがん細胞を抑制する」などと説明したという。同社のホームページには「大学や研究機関とタイアップして開発を進め、国内外の医療学会で機能を正式発表」としていた。実際、関西の私立大の医学部の教授らが「バイオラバーはがん抑制効果がある」とする論文を執筆するなど、専門家の〝お墨付き〟も得ていたというが......。
 
専門家は「細胞実験、動物実験だけでは本当に効くとはいえない」
 
 今回のバイオラバー以外にも、大学や研究機関が「がんに効果があった」「がんが小さくなった」の論文発表を新聞などで見かけることがあるが、どこまで信用できるのか。大手製薬会社の研究者がこう話す。
「大学など公的な機関の研究結果は科学的な根拠がある。ただその研究がどのステージの結果なのかが問題なのです。細胞や動物実験レベルで効果があっても、臨床実験の段階になると〝効果なし〟ということが珍しくない。うまくいって最終的に安全性が確認されても、従来の薬品の方が効くというこも多いのです」
 世界中の薬品会社は血眼になってがんの特効薬を開発しているが、「数千、数万種の開発を行って、最終的に薬として世に出るのは1つくらい。それでも想像出来なかった重い副作用が出ることもある」(前出の研究者)という。
 発表する場所によっても信頼は大きく違うという。
「今回のバイオラバーの研究を発表したのは『ネイチャー・プリシーディングス』というネットのサイト。ネイチャーと聞けば世界的権威のある『ネイチャー」を思い浮かべるが、このサイトは本誌の関連サイトで登録すれば、だれでも投稿できる。本誌と違って科学的に正しいかどうかなんて精査を受けなくてもいいのです」(国立大医学部の研究者)
 学会発表でもメイン発表なら根拠があるが、中には会場の片隅で勝手に〝発表〟されるものもある。この事実を利用して「学会で研究成果を発表した」とうたう研究者や企業もいるという。
「細胞実験や動物実験で効いた」「学会発表した」などだけで効能を頭から信用しないことだ。
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